大阪科学技術館


国立研究開発法人 海洋研究開発機構

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海から地球を探る

わたしたちの住む地球はどんな仕組みになっているのでしょうか。JAMSTEC(ジャムステック)は「しんかい6500」や「ちきゅう」をはじめとする調査船や探査機を用いて、「海」から地球の過去・現在・未来を探り、「地球はどのようにして人類が住める星となったのか?そして未来はいったいどうなるのか?」を解明していきます。 ここでは、深海に生きる生物や模型・映像などでJAMSTECの活動を紹介します。


展示紹介ビデオ


チャレンジ・ヒストリー

無人探査機ハイパードルフィン。
深海底でDONETの観測装置の設置

紀伊半島沖(東南海)のDONET。
今後は高知沖(南海)に同様のシステムができる予定。

地観測震・津波監視システム「DONET」
~海底でじかに地震や津波を調べている、
地震・津波感知のフロントランナー~

DONET(Dense Oceanfloor Network System for Earthquakes and Tsunamis)は、紀伊半島沖 熊野灘の海底に設置されている、地震と津波を感知するシステムです。同海域はこれまで100~150年ごとに地震を起こしてきた震源域として知られています。その規模はただの地震ではなく、東海(静岡・愛知沖)・東南海(紀伊半島沖)・南海(高知沖)、の3カ所の地震が連動して発生し、巨大な地震となることもあります。前回の巨大地震発生は1854年で、それから150年を経た現在ではいつ巨大地震が起きてもおかしくないと言われています。
DONETの観測装置は、その巨大地震の震源域のひとつである東南海の海底にじかに設置され、海底の振動・水圧の変化・温度の変化などを常に感知しています。それらのデータは、海底ケーブルを経由して、三重県にある陸上施設にリアルタイムでデータを送信しています。これまで海底に単独で設置されてきた地震計とは異なり、DONETでは海底20カ所の観測装置が互いにネットワークを組み、高感度で高精度な地震と津波の感知を行っています。
こうして地震の仕組みを調べるための情報を集めるとともに、地震や津波が発生した際には、どこよりも早く発生を感知し、気象庁等に連絡します。そして緊急地震速報としてニュースや携帯電話にアナウンスされ、人々の避難や防災行動に役立てられていきます。