大阪科学技術館


利昌工業 株式会社

ホームページへ

LEDって何だろう?

とても小さなLEDチップの構造を、拡大模型でご覧いただきます。 映像ではLEDが光るしくみや、省エネであるわけなどを解説しています。 ブースの照明はすべてLEDで行っています。 赤、緑、青のLEDを組み合わせることにより様々な色が作れることを体験していただくコーナーもございます。


展示紹介ビデオ


チャレンジ・ヒストリー

ごく初期のプリント回路板(1950年代)

部品を連続的に搭載するために、テープ状にしたプリント配線板材料

画期的なシリコーン樹脂ベースの
プリント配線板材料

世界でも他に例を見ない
LED用シリコーン樹脂ベースプリント配線板材料

日本のプリント配線板の歴史は、1950年代にまでにさかのぼる。ちょうどこの時期にソニーが世界で最初のトランジスタラジオの製造に成功するなど、プリント配線板は、機器の小型化や動作の安定化、さらには効率的な大量生産にと、高度経済成長に少なからずかかわった。
初期のプリント配線板は、紙基材フェノール樹脂積層板の表面に銅箔で回路を描いたタイプで、利昌工業では、戦前から、この紙基材フェノール樹脂積層板を作っていたこともあり、1964年(昭和39年)から本格的にプリント配線板の材料である「紙基材フェノール樹脂銅張り積層板」の生産をはじめる。
その後、利昌工業のプリント配線板材料は、回路が多層(4層や8層)になっているもの、あるいは部品を連続的に搭載するために、テープ状にしたものなど、より付加価値の高いものへとシフトする。テープ状になったものは現在、携帯電話のSIMカードなど世界中のICカード(スマートカード)に採用され、80パーセントを超えるシェアをもっている。
1995年ころからは、LEDを搭載するための白色タイプ、熱放散性にすぐれた金属ベースの材料、あるいはLED基板を製作するための接着材料がラインナップに加わる。
そして2009年、世界的にも他に類例を見ない「シリコーン樹脂ベース」の白色プリント配線板材料の開発に成功する。
シリコーン樹脂は耐熱性や耐変色性にすぐれているので、これに銅箔を張った材料は、プリント配線板材料のメーカーであれば、一度は触手を伸ばしたくなる材料であるが、いかんせんシリコーン樹脂は他の材料との接着性が劣悪で、とくに銅との相性は最悪ということもあり、幻の材料でもあった。
シリコーン樹脂ベースのプリント配線板材料は、LED製品のさらなる低価格化、あるいは小型化に貢献できる可能性を秘めている。