「大阪ニュークリアサイエンス協会賞(ONSA賞)」は関西・北陸地区の企業、学校、研究機関などにおいて、放射線および放射性同位元素に関係する研究、産業における利用の促進や普及、または人材育成を行って優れた業績をあげ、この分野において今後さらなる活躍が期待される者(個人)の業績を顕彰して応援し、これからの活動を奨励することを目的とし、広く放射線利用技術の向上を図り、科学技術の振興に貢献していくために設定しています。
2024年度の受賞者(3名)の講演会です。皆様、奮ってのご参加をお待ち申し上げております。
今回Zoom 参加が主体となります。講師も全員Zoom参加となるため会場参加は出来るだけお避けください。
◇日 時: 2025年8月1日(金)13:30~16:30
◇会 場: ONSA会議室
(大阪市中央区南船場3-3-27、サンエイビル4階、ONSA事務局)
◇参 加 費: Zoom参加 : 一律1000円(放射線科学研究会会員 無料)
会場参加 : 企業5,000円、協会会員・大学・公設機関1,000円
放射線科学研究会会員・一般市民・学生 無料
※参加費については大阪ニュークリアサイエンス協会までお問い合わせ下さい。
※参加費の支払いは、参加申込前に銀行振り込みでお願いします。
りそな銀行 船場支店 普通預金 №3635459
一社)大阪ニュークリアサイエンス協会
◇参加申込:ONSA HP 申込フォームからお申込み下さい。
URL: https://ws.formzu.net/fgen/S33567424/
◇プログラム:
ONSAの事業と協会賞について
大阪ニュークリアサイエンス協会 専務理事 奥田修一
国内開発リガンドと陽電子放出断層撮影法(PET)を用いたタウイメージング
による精神神経疾患の病態解明と新規治療戦略(50分)
京都大学 大学院医学研究科 脳病態生理学講座(精神医学)講師、量子科学
技術研究開発機構 量子医科学研究所 脳機能イメージング研究センター
脳疾患トランスレーショナル研究グループ 協力研究員 久保田 学
認知症やうつ病などの精神神経疾患の病態の一部に、タウ蛋白の蓄積が関与
すると考えられている。我々は、多様なタウ病変を可視化するラジオアイ
ソトープ標識薬剤、18F-florzolotauの開発および評価法の確立に成功した。
今回は、18F-florzolotauを用いたタウPET技術による精神神経疾患の病態
の分類や客観的診断の可能性について議論する。さらに、脳内異常蛋白を
標的とした疾患修飾療法など、新規治療戦略への展望についても考察する。
X 線自由電子レーザーを利用したタンパク質構造決定法の研究(50分)
大阪大学 大学院工学研究科 講師 溝端 栄一
X線自由電子レーザー(XFEL)を利用したシリアルフェムト秒結晶構造解析
は、タンパク質の構造と動態を原子分解能・高速時間分解能・常温無損傷
状態で可視化できる他に類を見ない計測技術である。
本講演では、2012年より国内唯一のXFEL施設SACLAを拠点に展開してきた
構造生物学研究の成果を概観する。特に、金属酵素や膜タンパク質を対象と
した実験的位相決定の成功例を取り上げ、さらに、反応中のタンパク質分子
の構造変化を捉えるダイナミクス解析への応用について紹介する。
アウトプットを重視した放射線科学に関する科学的リテラシー涵養手法の開発 と実践(50分)
京都大学 複合原子力科学研究所 助教 中村 秀仁
懸命に自らの学びを伝えようとする高校生が街行く人々の注意を惹きつける。
今、大阪市東淀川区相川を中心に繰り広げる科学的リテラシー涵養活動が
熱い。その勢いは隣接する吹田市の五つの小学校にまで及んだ。
科学への理解ある社会の実現を目指す「Nプロ」が実践段階に突入した。
本講演では、若者たちとの連携がどのように新しい層の関心を引き出し、
社会的に繊細な課題においても工夫次第で受け入れられることができるかを、
具体的な事例とともに解説する。
◇問合先 (一社)大阪ニュークリアサイエンス協会
〒542-0081 大阪市中央区南船場3-3-27
TEL:06-6282-3350,FAX:06-6282-3351
E-mail:(共通)onsa-ofc@nifty.com
