大阪科学技術センターは、このたび、蓄電池の診断・利用に特化した「蓄電システム診断・利用懇話会」を設立します。産業界・学界・官公庁が一体となり、蓄電システム診断や利用に関心を持つあらゆる分野の関係者が集まり、実務レベルでの信頼性の高い蓄電池の診断、寿命予測および利用に関する知見を深めることを目的としています。業界横断的に課題を共有し、蓄電ビジネスの今後に向けても、情報共有と議論を深めていきます。
【設立の背景と意義】
近年、電気自動車(EV)での使用済み蓄電池を再利用する動きや、電力の自家消費、電力系統の需給調整電源として蓄電池システムへの期待が高まっています。現状では、リユースバッテリーの性能や安全性、特に残存寿命の評価については、様々な手法が用いられており、統一化されていないことから、さらなる議論の余地があります。信頼性や安全性を総合的に評価し、残存価値を測るための業界共通の仕組みが確立されれば、蓄電池の効率的なカスケードリユース(多段階利用)については、今はまだ限定的ながらも、今後大きな発展の可能性を秘めています。
本懇話会は、信頼性の高い情報交換や課題共有を通じて、蓄電池の社会的・産業的価値の最大化を図ることを目指しています。
なお、第1回会合は、2025年8月29日(金) に開催予定としています。 辰巳国昭氏(前 (国研)産業技術総合研究所 関西センター所長、(一財)電気安全環境研究所 顧問)、 青木洋紀氏(経済産業省 商務情報政策局 電池産業課 課長)から話題提供いただき、「診断・利用の現状と課題」等について議論を深める予定です。
年度内に全4回のテーマ別での情報交換会を実施します。 懇話会の情報は以下HPに掲載しております。
ホームページ:https://denchi.ostec.or.jp/
ぜひご覧ください。
今後ともよろしくお願い申し上げます。