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第16回「心とつながる 脳科学」

平成30年12月1日土曜日、13:30〜16:00に第16回LSSサイエンスカフェ「心とつながる脳科学」を大阪科学技術センター会場 8階中・小ホールで開催し、93名のご参加をいただきました。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
今回は、国立研究開発法人理化学研究所 生命機能科学研究センター 上級研究員 高橋 佳代 先生に講師としてお越しいただき、「脳科学」についてさまざまな切り口でお話し頂きました。


第一部では、高橋先生より「心とつながる脳科学」についてご講演頂きました。
アメリカの科学者ヘレン・フィッシャーによると、ヒトの性格は、脳内物質によってドーパミン優位型、セロトニン優位型、男性ホルモン優位型、女性ホルモン優位型の4つに分類されるそうです。しかし、実際の脳内物質そのものを測定してヒトの性格を研究した前例はありません。そこでPET(陽電子放出断層撮影装置)を使って生体の脳内物質を測定すると、心のはたらきに関わる様々な分子が、脳のどの部分ではたらいているのかが分かります。
PETを用いた分子イメージング研究結果では、男性ホルモンから女性ホルモンを生成する酵素「アロマテース」が、攻撃性や協調性に関わることが明らかにされました。また、熱愛中の脳内ではドーパミンが報酬に係る部位で放出されていることが示され、ヒトでのカップル形成のメカニズムの一端が明らかにされました。さらに男性は恋愛中には他人の気持ちを読み取る能力が高くなることも紹介されました。
男性と女性の脳の一般的な違いについても説明があり、それぞれの特性についても紹介がありました。男性脳は空間認知力・集中力・論理的思考、女性脳は言語機能・人の気持ちに共感することに長けていると言われています。
ただし、脳は個人差が大きく、一人として同じではないので、自分と他人とは違うということを理解し、自分とは違った個性を理解することが多様性への理解を深め、生きやすい世の中になる等、脳について興味深い内容を分かりやすくお話し頂きました。
第二部では、ファシリテーターと参加者からの質問を交え、脳科学について、様々な切り口からの質問があり、充実した内容となりました。あわせて、協賛企業・機関のご協力を得て、脳が指令を出す「疲労」について、「疲労測定」や疲労回復の健康食品に関するパネル展示を実施しました。

高橋 佳代氏

講師:高橋 佳代氏

ファシリテータ

ファシリテーター:テーブル左から
高木委員・吉原委員

参加者からは、「脳のホルモンの働きで心の状態が変わるとは、非常に面白かった。」「心の病の方が多くなっているのでまたこのようなテーマを取り上げてほしい。」「脳を知ることで、性格や行動が理解できるのは参考になった。」などのご意見をいただきました。


<関連展示・体験>

理化学研究所
健康生き活き羅針盤リサーチコンプレックス
推進プログラム
「疲労度(自律神経機能)測定」

潟Jネカ
「還元型コエンザイムQ10」紹介


日本予防医薬(株)
「イミダペプチド」紹介

当日配布いたしましたサンプル
「イミダペプチド」
「還元型コエンザイムQ10」


協賛機関:大阪ガス(株)・(株)大林組・サントリーホールディングス(株)・日立造船(株)
特別協賛:(株)カネカ
力:日本予防医薬(株)、理化学研究所 健康生き活き羅針盤リサーチコンプレックス推進プログラム


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