今回は、講師に東京海洋大学 食品冷凍学研究室 教授 鈴木 徹 氏をお迎えして、食品冷凍の特徴を科学的に解説し、家庭でもできる冷凍に応用するワザをご紹介いただきました。
他の保存方法と比べて冷凍食品が優れているのは、添加物が不要で長期保存が可能なところで、欠点は食品中の水分が凍結する際の氷結晶生成に伴うダメージと乾燥による品質劣化などです。
表面乾燥を防ぐためには、食品をラップでぴったりと巻く、氷漬けなどにして冷凍する方法を紹介いただき、トマトであれば皮が乾燥を防ぐのでそのまま冷凍しても問題ないなど、食品の特徴でさまざまな方法があります。
解凍方法については、劣化を促進させる温度帯をなるべく早く通過させるために、加熱調理するものは一気に加熱するのがよく、冷凍マグロや凍結鮮魚は表面をビニールでぴったりと覆い、氷水につけて解凍する「氷水解凍」が上手においしく解凍できる方法であると紹介いただきました。
カフェの進行役であるファシリテーターを務めたのは、LSS委員の関西外国語大学 小牧代表と産経新聞 有年(うね)委員の2名。ファシリテーターと参加者からの質問を交え、約2時間の充実した内容となりました。
参加者からは、「冷凍・解凍方法で食品の味が大きく変わることが分かった」、「なんとなくしていたことがなぜそうするのか科学的に解説いただきよく分かった」、「氷漬けの冷凍や氷水で解凍するのはぜひ試したい」、「具体的な例示が多く、非常に参考になった」との意見を多く頂き、今後の食生活に活かしたいと好評でした。 |