今回は、講師に中部大学 名古屋キャンパス 睡眠・認知症予防プロジェクト中部大学推進センター 特任教授 宮崎 総一郎 氏より、唯一の脳の疲労回復法である「睡眠」についてのメカニズムと、快適な眠りを得るためにはどうすればよいか、科学的にご紹介いただきました。
ヒトの睡眠のリズムは、光の刺激と密接な関係を持っており、朝の光を浴びてから約15時間で脳内のメラトニンが分泌され、手足の末端からの放熱が盛んになり、体の内部や脳の温度が低下してくると自然な眠気が現れます。つまり、太陽光に対する生体時計のリセット機能により、朝起床して太陽光を最初に浴びた時刻によって、眠気の現れる時刻が決定します。起床時に十分に光を浴びなかったり、暗い部屋で昼過ぎまで眠ったりしていると、リセットが適切に行われず、その日の入眠時刻が遅くなります。また、夕方から夜の時間帯に強い光を浴びると、昼の時間が延長することになり、入眠の時間が遅れることになります。
快眠のためには、@起床時に十分に太陽の光を浴びる、A就寝前には、蛍光灯などの明るい照明は避け、部屋の照明を落とす、B就寝1時間前には、テレビの視聴、パソコン・スマートフォンの使用を避ける等が重要であると、参加者全員での眠りに関するチェックリストの実施を交えながら解説いただきました。
また、最後はファシリテーターと参加者からの質問を交え、約2時間の充実した内容となりました。
参加者からは、「科学的に納得のいく分かりやすい説明があり、具体的な改善方法も教えていただいた」、「睡眠について、意外と知らないことが多く、非常に参考になった」とのご意見をいただきました。
あわせて、今回はアイシン精機(株)、パナソニック(株)のご協力を得て、テーマに関連した体験展示をカフェの前後で実施し、快適な眠りをサポートする製品についても、参加者に体験していただきました。 |
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